京都大学大学院教育支援機構

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BLOG 2024.09.17

「JSTさくらサイエンス・インド大学生招へいプログラム」でインドのトップ大学生を迎えました

インド 京都大学 大学院教育支援機構

2024年9月9日から2日間にわたり「JSTさくらサイエンス・インド大学生招へいプログラム」の一環として、インド工科大学(IIT)をはじめとするインドのトップ10大学から、学部生・大学院生あわせて55名を受け入れました。このプログラムは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催し、インドと日本の科学技術分野における連携を強化することを目的としています。

1日目の活動

初日は、國府寛司 理事(教育・学生・入試担当)と平島崇男 大学院教育支援機構長による歓迎の挨拶から始まりました。國府理事は「この訪問を通じて、皆様が京都大学の魅力を実感し、将来的には留学や共同研究の機会を得られることを期待しています」と述べ、京都大学での学びの場を体験する意義を強調しました。また、平島機構長は「京都大学はインドとの関係を強化しており、KU-STARプログラムを通じてさらに多くのインドの学生を迎える準備がある」と述べ、今後の連携に期待を寄せました。

國府理事による歓迎の挨拶
平島機構長による歓迎の挨拶

その後、アドミッション支援室(AAO)から本学の全体概要が紹介され、各担当者から奨学金制度や短期研究室受入プログラム(KU-STAR Program、Amgen Scholars Program)、博士研究員プログラム、さらに学術研究展開センターインドデスクについての詳細な説明が行われました。インドからの学生たちは、これらの制度を活用することで、より多くの学びの機会が広がることに大いに期待している様子でした。

さらに、農学研究科研究員のVikas Sharmaさん、エネルギー研究科博士課程のMadhuri Palさん、情報学研究科修士課程のPrakhar Saxenaさんが、自身の体験を共有し、インドからの留学生としての視点を伝えました。

Vikasさん(農学研究科研究員)
Madhuriさん(エネルギー研究科博士課程)
Prakharさん(情報学研究科修士課程)

続いて、Kyoto iUP生とインド出身の留学生の引率でキャンパスツアーを実施し、参加者は付属図書館やKU-STAR生が滞在した総合生存学館研究センター「廣志房」などの本学の施設や研究環境に触れました。

Natthananさんと
Rhea Sarahさんと
Li-anさんと
Yanaさんと

午後にはまずiPS細胞研究所を訪問しました。iPS細胞研究所の概要を講義形式で学んだあと、小さなグループにわかれて研究所内を見学しました。

その後、8つのグループに分かれて理学研究科、エネルギー科学研究科、生命科学研究科、高等研究院の各研究室を見学しました。学生たちは各研究室で最先端の研究に触れ、熱心に学びながら、活発な質疑応答が行われました。

訪問したのは、市野篤史 理学研究科教授、田島治 理学研究科教授、石岡圭一 理学研究科教授、畠山琢次 理学研究科教授、佐川尚 エネルギー科学研究科教授、川山巌 エネルギー科学研究科准教授、生命科学研究科の青木一洋 教授と粂田昌宏 助教、豊田理研‐京大連携拠点(TRiKUC)の前野悦輝連携拠点教授とGiordano Mattoni 特定助教の研究室です。

iPS細胞研究所での概要説明
説明する前野先生(豊田理研-京大連携拠点(TRiKUC))
理学研究科地球惑星科学専攻石岡研究室
説明する儘田先生(理学研究科化学専攻畠山研究室)
理学研究科数学・数理解析専攻市野研究室

2日目の活動

翌日は桂キャンパスを訪問し、立川康人 工学研究科長の歓迎の挨拶に続いて、稲益博行 工学研究科講師と田中隆行 工学研究科准教授が特別講演を行いました。学生たちは興味深く講演に聞き入り、多くの質問が出され、講師陣との交流が活発に行われました。

立川工学研究科長による歓迎の挨拶
稲益講師による講義
田中准教授による講義
質疑応答の様子

その後グループに分かれて6研究室を訪問し、それぞれの研究室の研究について学び、実験なども見学しました。学生たちは積極的に質問し、研究室の先生や学生からも多くのことを学びました。訪問したのは、石塚師也 工学研究科講師、稲益博行 工学研究科講師、黒瀬良一 工学研究科教授とAbhishek-Lakshman Pillai 工学研究科助教、鈴木基史 工学研究科教授、安部武志 工学研究科教授、関修平 工学研究科教授と田中隆行 工学研究科准教授の研究室です。

鈴木先生と船井交流センター訪問
鈴木研究室を訪問した学生と

昼食時には、約40名の本学学生も参加し、インドカレーを囲んだランチ交流会が行われました。この交流会では、参加者同士の親善が深まり、インドからの学生にとっても本学の学生にとっても有意義な時間となりました。本学の学生にとっては、意欲的なインドの学生との交流が刺激となり、双方にとって貴重な学びの機会となったことでしょう。

午後には、特定非営利活動法人日本インド文化経済センター(NICE)の協力を得て、北野天満宮の国宝である御本殿を正式参拝しました。茶道体験や巫女舞の奉納を見学するなど文化的な交流も行われ、京都の伝統文化にも触れることができました。

茶道体験
北野天満宮を案内した東川禰宜と
国宝のご本殿への正式参拝の前

参加者の感想

IITボンベイ校のMankhairさんは「今回の訪問で、京都大学が留学生に多くの機会を提供していることを実感しました。将来、京都大学で研究をすることが現実的な選択肢であると確認できました」とコメントしました。

今回のプログラムをきっかけに、参加した学生たちが将来本学への進学や研究者としての道を歩んでくれることを期待しています。

時計台前での集合写真
桂キャンパスでの集合写真
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